2012年 9月 の投稿一覧

日本の怖さをしみじみ思う『放送禁止歌』

読みたかった一冊。腹にガツンとパンチを受けます。

ほかの国に比べれば日本って平和だし暮らしやすくてよかったね、なんて言えない、
日本特有の、ゆえに自分では気づきにくい狂った感じを日本人が追った本。

怒られることに必要以上にビビリすぎていつの間にか
何で怒られているのかなんて何も考えなくなっていく。
原発関連の報道もまさにそんな感じ。
日本だって相当変!しかもこの変さって、多分日本固有。

「村社会」&「さわらぬ神にたたりなし」
のコンボが織り成す国民性って相当不気味ですよ。
これにヨーロッパから輸入した「魔女狩り」が入るとさらに陰惨さを極めます。

松本清張『鬼畜』『砂の器』ダメな男が、魅力的じゃない……

松本づいてて『砂の器』『鬼畜』を映画で二本連続で見ました。どっちも緒方拳が出ているやつです。砂の器は特に名作の呼び声高く、この人が面白いというのは面白い、という著名人が推していたりもして大変期待していました。

しかし、日本映画史上で誉れ高いシーンのひとつとされる砂の器の「親子のあてどもない放浪シーン」ですが、もっと子供のために何かできたんじゃないの?と疑問が一度沸いてしまった私はもう知らなかったころの私に戻ることなんてできず、たぶんこの映画を見て泣いてる人はここで泣くのであろうそのシーンも入り込めませんでした。

ハンセン病によって追い込まれた父親を描いた砂の器と、女好きと経営失敗で追い込まれた父親を描いた鬼畜を一緒にしては砂の器に失礼ですが両作品にいまいち入り込めなかった理由と根っこの部分は同じでした。父親の人間的にだめだったり弱かったりするところが魅力的じゃない。

ちなみに内容を知らない人は鬼畜というタイトルに「エッチ方面?」とわくわくしてしまう方もいるかもしれませんが、ガチの鬼畜。子殺しがテーマです。

全体的な納得感はいまひとつなものを見るときって脇に目がいきますよね。そんなわけで両作品とも俳優陣のゴージャスさには大興奮でした。昔の俳優って雰囲気あるよね、と言い出す人に対し、若いころは中年って過去に生きていて嫌だなと思っていましたが、中年になってこのことだったのかと思います。鬼畜の大竹しのぶは当時まだ若く、しかも「やさしい婦警さん」というアクを出しにくい役柄であるにもかかわらずしのぶがいるだけで場の存在感がガラリと変わってしのぶすごいよ。