つづける節ネット

元ネット依存の講師による、ネットに使われないほどよい利用を目指すための活動(依存対策、情報モラル)を全国の教育機関や自治体で行っています。

石徹白未亜

つづける節ネットの石徹白未亜(いとしろ みあ)と申します。私自身がかつてゲーム依存、ネット依存でした。その体験を『節ネット、はじめました。』(CCCメディアハウス)という本にし、自分の経験をもとに講演活動も行っています。風邪気味なときに体を休めるように、ネットを使いすぎているな、と思ったら生活を振り返れるようにする。そんな今日からはじめられる「手当て」ができるようになるための講演を全国で行っています。

他の依存(アルコール、薬物など)では禁酒などの「禁止」が手法として取られることも多いですが、現代生活でネットを完全に断つのは不可能なため、上手に節制しつきあう「節ネット」が一生求められるということで団体名を「つづける節ネット」としています

依存以外にも多くのスマホトラブル(ちょっとしたSNSの行き違いの喧嘩から、裸の写真を送ってしまったなど深刻なものまで)を防ぐための、情報モラル講師としても活動しています。

青少年向け依存対策、情報モラル講演の学校、PTA関係者、行政関係者の皆さま、こんなお悩みありませんか?

情報モラル教育や、スマホの基本的な使い方は、携帯電話会社や、SNSサービスを提供している企業など、多く講演を行っているけど、ネット依存、ゲーム依存、スマホ依存の講演をしている企業や団体、個人がなかなか見つからない!

そうですよね。ネットの基本的なリテラシー(個人情報を送らない、トラブルにならない友達とのやり取り)については、携帯電話会社各社や、SNSサービスを提供している会社が主体となり講演を広く行っています。もちろんそれも大切な取り組みですが、一方、こういった「ネット、ゲーム系の営利企業」さんの場合、「依存対策」は、立場上お話がほぼできないようです。売っているものを使いすぎるなとは営利企業としては言えませんよね。その点、私はそのあたりは気兼ねせず、使い過ぎ、依存についても思い切りお話ができます(私自身が依存体験者です)。

ネットやゲーム依存で長期間の引きこもりの経験があったり、入院し、立ち直った方のお話というのももちろん参考になるのだが、多くの学校の生徒たちのような「ちょっと使いすぎている」という状況にフィットする講演があればいいのだけれど……

困難な依存を克服した人の話は感動的である一方、そこまで私は依存してないし…とむしろ聞く側に妙な安心感を与えてしまいかねない、というデメリットもあります。私自身はかなりネットやゲームにどっぷりでしたが、病院や自助会には行かず自分で生活を立て直しました。そのためにどう考え、何をしたかを講演では伝えさせていただきます。

※病院や自助会を否定する意図はまったくなく、こういった機関もある、ということはむしろ積極的に紹介しております。

対象年齢は何歳くらいから?

基本的には生徒さんとしては小学校高学年(4年生以上)の方を対象としています。小学校の場合、全校一括ですと小学校1年生と6年生になると、本人のリテラシー、家庭のスマホ所持状況、家庭教育状況にかなり差があるため、できれば低学年、高学年で分けた方が、理解の面で望ましいかと思います。

オンライン講演はしている?

対応させていただきます。できれば対面の講演の方がよいかとは思うのですが、遠方など難しいご事情あるケースもあるかと思いますので、オンラインでも講演を行わせていただきます。

他のネット、ゲーム依存の講演者や法人とつづける節ネットは何が違う?

上記ですでにお伝えした以外として、以下三点あります。

①事前アンケートを実施しています。

ご希望があればですが、アンケートを「事後開催」ではなく「事前開催」しています。やはり生徒さんも「同級生の動向」は気になるもので、実際の講演では事前アンケートの結果を盛り込むことで、生徒さんに興味、関心をより引けると実感しています。

②依存と情報モラルの二刀流ができます。

依存と情報モラル(スマホやネットにまつわるどのようなトラブルがあるか知り、安全に使おう)の二刀流ができるところは多くありません。私は両方できますので、学校様のニーズに合わせ、バランスなど配分させていださきます。また依存は当事者としての辛さが分かるのも、強みだと思っています。

③ネット・ゲーム・スマホが「害悪だ!」でも「いいじゃん、使いなよ」でもない宙ぶらりんなスタンスが強みです。

依存や情報モラルに携わる機関や組織、人を見ると、「ネットは害悪!」のスタンスの人もいますが、正直今の子どもは「ネットが大好き」を超えもはや「ネットは血液、命」なので、そんな子どもたちにしてみれば、話者の「ネットは害悪!」というスタンスがわかった時点で心のシャッターを下ろされてしまい、話にならないと思います。

しかしここ数年「害悪派」も「20年前はこれでイケてたのだが、最近このスタンスだと子どもが明らかに白けて話が通じない」という惨状を鑑みてか、現状は「俺も私もネット大好きだし使ってたよ、分かるよ、むしろネットやゲームに親しむことでITリテラシーも高まるよ」的な、「害悪派」の真逆のスタンスともいえる「肯定派」が台頭している印象です。

ただし一方で、「肯定派」の方々は「取材」などでこういった想いを話しているのであり、つまり「社会的に影響力のある立場」の方です。それらの方々が嘘をついているわけではないですが、ネットやゲームに親しみながらも、一方で、メリハリつけてちゃんと勉強したり、人とのつながりを築いていったり、いやなことがあってもぐっと我慢したり、努力し成功するまでのタイムラグを辛抱強く待つことができたりと、「こうなりたい!という目標を抱き、それに向かってコツコツ頑張り続け、成果を出した人」だから人から取材されたのであり、そういう人を人はエリートというのだと思います。

そんなエリートの「俺だって私だって、ネットやゲーム大好きでめちゃくちゃハマってたよ(でもリアルでもすごく頑張ったけどね)」という発言を、普通の人が「前半だけ」真似すると、単なるネットにずぶずぶの、自堕落な利用になっていくだけでしょう。日本は謙遜文化なので相手の謙遜を、特に社会経験の浅い子どもは真に受けかねません。

というわけで、私自身のスタンスは「害悪派」でも「肯定派」でもない宙ぶらりんです。私自身は自分の依存経験に対し「あのときはネットやゲームがなかったらもっとつらかったと思うし、私を救っていた側面は多分にあるので感謝はしているし、多感な時期にネットやゲームで培った価値観は自分の土台になっている、あれが自分の当時のベストではあった」とは本当に思っています。

ですが、「あそこまでハマらなくてもよかった、大学時代どっぷりネットにはまり、周囲の学生よりもずいぶん幼さがあった」が両立している感じです。(それで就活で泣いた話は下でご紹介するYouTubeでまとめています)。

ネットはワンダーランドではないですし、リアルでないと積み上げられないことは本当にたくさんあります。ネットの世界で成功を収める人もいますが、これはリアルの世界で成功するより難しく、時代に愛されるセンスも必要な天才の領域であり、実際はただ時間を消費、浪費している人が99%でしょう。

一方で、ネットが人を、特にリアルであまり「いい感じ」な経験ができていない人を多分に救っている側面も、自分自身の実感としてとてもよく分かります。

私はネット(ゲームも)はセーフティネット(もしくはスナック、バー)のような場所だと思います。人生にちょっと疲れた人の宿り木がネットであり、必要だし、楽しいし、居心地がいいし、ほっとでき、癒される場所ではありますが、毎日毎日朝から晩までいる場所ではないと思います。

なんとも宙ぶらりんですが、この宙ぶらりんなスタンスこそ私の強みだと思っています。

石徹白未亜(いとしろ みあ)プロフィール

ライター。情報教育系の取材が専門。

ネット依存であった自身の体験をもとに書籍『節ネット、はじめました』(CCCメディアハウス)を執筆。ネット依存、情報モラルに関する講演活動を全国で実施。

個人としての活動のほか、情報教育を行うエンジェルズアイズ、一般財団法人インターネット協会の活動に参画し、最新の子どもたちのITトラブルの実態や、対策について日々研鑽を重ねている。

【ネット依存に関するメディア出演実績】
NHK『ハートネットTV』フジテレビ『バイキング』、朝日新聞、週刊文春、ガスエネルギー新聞等メディア掲載。

講演実績は以下ご覧ください

 

ネット、ゲーム依存対策の講演実績(順不同)

ありがとうございます!

・新宿区各中学校様(牛込第二中学校様
・練馬区立光が丘第二中学校様
・東京大学でNPO法人MIS様による留学生に向けたネット依存対策セミナー(英語)
・文化女子学園付属高等学校様
・船橋市浜町公民館様(対象:小学生の皆さま)
・神戸市立長坂中学校様
・埼玉県立鳩山高校様
・エクスコムグローバル株式会社様主催、小学校によるネット啓発イベント『つながらないクリスマス
・福生市立福生第一中学校様
東洋大学附属牛久中学校様
・東京都立松原高等学校様
・横浜市立川和中学校様
・福島県白河市立五箇中学校様                                                                        
・板橋区立中台小学校様
・静岡県様
・市原市立鶴舞小学校様
・飯能市立美杉台中学校様
埼玉県立蓮田松韻高等学校様
・インターネット利用アドバイザー研修会デモ講演
・明治大学様
・神奈川県立神奈川総合産業高等学校様
・萩市立須佐中学校様

講演でいただいたご感想です。嬉しいお声をありがとうございます!

【ネット依存編・生徒さんからの声】

・同級生がネットを使いすぎないように工夫している人が結構いることがアンケートの結果からわかり、(自分もやらないと)やばいな、と思った。

・ネットが悪いのではなく、ダメなネットの見方が問題、というところが嬉しかったし、納得した。

(石徹白補足:こちらは多くの生徒さんからいただく意見です。なので大人側が「ダメダメダメ!ネットはダメ!(なんかよくわかんないし危なそうだから)」では、お子さん側は納得できないのではないかと思います)

【ネット依存編・先生、保護者さんからの声】

・ご自身の体験談で、親しみを持って聞けた。

【情報モラル教育、ネットリテラシー編・生徒さんからの声】

・パスワードを簡単なものにしてしまうことのこわさについては自分も心当たりがあるのですぐに変えようと思った

【情報モラル教育、ネットリテラシー編・先生、保護者さんからの声】

・わからないからといって子どものネット利用を闇雲に禁止すると隠れて使うようになる、という話に納得した。

・気を付ける点を多数教えてもらい、今後生徒にも、あのとき講演で石徹白先生がこう言ってたでしょ、と言えるな、と思いました。

メディア実績

NHKハートネットTV

フジテレビお昼の情報番組『バイキング』にも依存をテーマにした回で出演しました。

読売新聞大手小町

lifehacker内『節ネット、はじめました。』ブックレビュー

◆こちらは私が「取材される」側でなく「取材する」側ですが、ゲーム会社ガンホー・オンライン・エンターテイメント社で、ネットと上手につきあうための考え方の有識者インタビューにライターとして参画しています。

講師石徹白未亜著書、『節ネット、はじめました。』

『節ネット、はじめました。』2014年発行の自著で、ネットにはまった自身の体験と、そこからどうネットとつきあっていったか模索した記録です。私がパソコンでの依存だったため、今がスマホ全盛になっていたりや、通信料金の章などは若干内容が古いのですが、はまってしまうネットとどう付き合うか、というノウハウは今も使えるものかと思います。こちらの現代版補足として、下記のYouTube『節ネット、デジタルデトックスチャンネル』、X(旧Twitter)デジタルデトックスBotを運営しています。

『よくわかるネット依存』こちらは2017年の書籍で、ライターとして参画しています。

ゲームメーカー・ガンホー・オンライン・エンターテイメント社さんの親子向けゲームの安心安全利用のための啓発ソフト「お約束メイカー」ページ内のインタビュアーを担当しています。ゲームメーカーさんででありながらゲームのやりすぎや課金の問題などに有識者に伺っている、画期的な企画です。

YouTube『節ネット、デジタルデトックスチャンネル』でデジタルデトックスのアイディア発信中!

YouTube『節ネット・デジタルデトックスチャンネル』で情報発信しています。上は、ネット依存で就活でとんでもないことになった話です。


動画内では禁酒ネタ多めですが(禁酒しています)、酒もネット(ゲーム、スマホ)も「依存」つながりなので、酒を控えたり我慢するテクは、ネット依存にも使えるものが多いです。

また、YouTubeチャンネルを運営していて痛感するのはネット依存対策より、禁酒のほうが、ほんと反響が「数桁」多いんですね。YouTubeで「ネットはほどほどに」と言われてたところで面白くはないというのが大きいのでしょうが、それ以外にも、お酒に依存する人の「このままじゃまずい」に比べ、ネットに依存する人の「このままじゃまずい」は弱い、というのもあるのでしょう。

お酒は二日酔いになったり最悪肝臓の病気になったりしますし、また本人の体への影響以外にも、周りの人に暴言を吐いたり、最悪暴力など警察沙汰になってしまったり、そこまでいかずとも、酔っぱらって失言して恥ずかしい思いをしたりとか、「このままではまずい」と背中を押してくれる要素がネットやゲームより多いですからね。背中を押す要素の少ない、ただ楽しいネットやゲームは、なかなかに危険です。

X(旧Twitter)でネットトラブル事例について毎日情報発信中です

青少年を中心としたネットトラブル、事件や、ネット依存、ゲーム依存対策、デジタルデトックスのアイディアをBot形式で発信しています。Botですが、ネットトラブル系で大きな事例があったときはリアルタイムでもつぶやいています。ネット依存、ゲーム依存を何とかしたい方、また青少年のネットトラブル事件など、界隈の情報収集にお役立てください。ぜひフォローをお願いします。

やはり求められるのは「実際の事例」です。「ネットでの書き込みで人を傷つける事例は後を絶ちません。私たちは何をすればいいか?」と尋ねるよりも「フワちゃんがやす子にした問題点はなんだったのか?」と尋ねた方がおそらく子どもに限らず言われた側には響くと思います。「実際の事例」ってとても強いですよね。

今の情報モラルの教科書なども「網羅性」という意味ではとても優秀なのですが、どうしても教科書である関係上具体的な事件には触れにくいのか、一般化というか匿名化された説明になってしまい、危機感を感じてもらいにくい、などの弱点があります。上のbotではとにかく実際の事件を重視しています。

以下記事もぜひご覧ください。

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