なんか異性に訴えかける力が強大だった女性の先輩がいました。
どのくらい強大だったかというと、その先輩が通りかかると、その場にいた男性の一部が「おおっ、なんだあの美人はっ」もしくは「おおっ、あれがうわさの○○さんかぁっ」状態になったほどです。
モテるとは単に顔がいいでは語れない
モテるとは「顔の造作が美しい」+「なんか異性に訴えかける」の複合技だと思います。女性が女性を美人というときは前者が強い人、男性が女性を美人というときは後者が強い人を指す傾向が強いと思います。
なので、「あんなのが美人かよ、ケッ、なんもわかってねえ」と女性は男性をバカし、また「顔の造作はとてもきれいなのに、なぜかもてない」という女性がいるのです。
「顔の造作」は先天的なモノや加齢に支配されますが、「なんか訴えかける」はファッションやらしぐさやらで結構補えます。あと、自分を美人だと認識する気持ちも本当にあなどれないほど大切だと思います。
なので、両親が自分らの遺伝子ではだぶん顔の造作はいってそこそこと悲観しなくてもいいのです。その場合は親の教育で「なんか異性に訴えかける」子にすればいいのです。
「なんか異性に訴えかける」系は本人の努力で培ったタイプと、親からカワイイカワイイ言われて育った二種類がいます。
前者を「なんか異性に訴えかける(たたきあげ)」とすれば後者は「なんか異性に訴えかける(サラブレッド)」でしょう。前者と後者を比較すると、悲しいかなやはりサラブレッドの方が優雅です。
たたきあげには残酷ですが悲哀があります。
なので親は、娘が生まれたら勘違い野郎になりゃしないかという不安を捨て、「なんか異性に訴えかける(サラブレッド)」系に育ててやるのが親心だと思います。
超絶モテた先輩のその後
話はそれましたが冒頭の先輩は「なんか異性に訴えかける(サラブレッド)」でした。たたきあげの努力の痕跡など見えない、真のサラブレッドでした。
その後名の知れた会社のイケメンサラリーマンと結婚し、それからほどなく、おめでたで退職というキングオブザロードを通っていったと聞きました。
披露宴に参列した人の話によると、男性の友人らからくっそぉ、○○ちゃん(その先輩の名)を射止めやがって!的盛り上がりがあったそうです。
披露宴だから若干のリップサービスもあるでしょうが、さすがに、普通レベルの美貌の人にはここまで言えないでしょう。
数年後、その人に会ったのですが、小さな子どもがいて日々大変というのもあるでしょうし、結婚しプレッシャーから解き放たれたせいか「なんか異性に訴えかける」株、びっくりするほど大暴落。席次表を見るまでそれが誰かわかりませんでした。
30やそこらでこの先輩はもう余生モードになってしまったのです。
ゴールテープを切った後にも続いていく人生……。