『新幹線大爆破』ツッコミどころのあるラブリーな名作です

本や漫画や映画やwebサイト。世の中にあまたあふれるコンテンツの中で面白い!とうなってしまうコンテンツは「非の打ち所がなく、ただただ信者のようにひざまづくだけのコンテンツ」と「ここちょっとアレだろ~とツッコミつつも愛でてしまうコンテンツ」の二種類があると思います。

前者のほうが優れているとも一概に言えない。ツッコミどころもありつつも魅せられてしまう勢い。後者系には総じて勢いがあります。

映画『新幹線大爆破』も、後者系の名作です。予告のアオリが「ひかりは巨大な棺桶と化した!」ですよ。昭和っぽい!

そんな新幹線大爆破のラブリーな突っ込みどころを紹介します。ネタバレあるので、見たあとの人向け。

新橋の喫茶店に預けた図面が火事で燃えるのはやりすぎ

この映画は警察サイドが最後の空港のシーンまでは基本うっかりしています。

・さっさと金を渡して爆弾を解除する方法を入手すればいいのに捕まえようとして犯行グループの機嫌を損ねる。
・犯人Aをうっかり轢き殺す(犯人は一人じゃなく犯行グループ)
・犯人bをうっかり取り逃がす

うっかりしながらもようやく金と引換えに爆弾解除のための図面を新橋の喫茶店で受け取ることになったのですが、その喫茶店が「たまたま」火事になってしまい図面が消失してしまうんですね。

火事かよ!

ストーリーの設定上ここで簡単に爆弾を解除されるのはマズい!というので引き伸ばそうとしたんでしょうけど、もっといい手段はなかったのでしょうか。

溶接機を受け渡すシーンが妙に長い

爆弾が仕掛けられた新幹線の横に別の列車を走らせ、爆弾解除のために必要な溶接機を新幹線に受け渡そうとするシーン。このシーンが妙に長いのです。溶接機はプロパンガスのガスボンベのような形状でそりゃ重いのでしょうけども大の男が四人がかりで引っ張っていてもびくともしない、というシーンが数分続きます。

このシーンですでにひかりは広島か山口を走っており、クライマックスといっていいでしょう。また、ひかりの運転手や乗客には知らされていないのですが、爆弾を解除できなかったときは、終着駅の博多で爆弾が爆発するよりも影響の少ない山口のどこかで新幹線を止め、乗客を見殺しにしなくてはいけない、という非情な命令が政府から出ているのです。

国外逃亡しようとする主犯の犯人cを警察が追い詰めつつあるシーンでもあり、まじめに生きていればなんとかなると思っていた主犯格の犯人が会社や家族を徐々に失っていった哀しい過去も垣間見えてきます。

縦糸、横糸が幾重にも絡み合う中のクライマックス。そんな中で『溶接機がびくともしない!』は数分ひっぱるほどのイベントだったのでしょうか。溶接機はガスボンベみたいな形状なので動きもなければ華もないのです。

警察がターゲットにしていたパスポートの名称とは異なる名前で主犯は登場手続きをしたのになぜ乗ろうとした飛行機の搭乗口に酒販の妻と子がいたのか

上の二つは「お茶目だよね」レベルの突っ込みですがこれは映画で消化し切れていない謎です。

以上三点が語らずにはいられない突っ込みポイントでした。ああすっきりした。

三点目なんて欠陥レベルな気もするのですが、でもこの映画は面白いです。面白さと正確性は必ずしもリンクしません。高倉健がスタイルよくてかっこいい。

ウィキペディアに構想段階から世界的な興行を狙って作られた作品であるとありました。(当時世界的にパニック映画が流行していた+日本独自の交通『新幹線』)

漫画の実写映画化やドラマ化を防ぐためなら半日くらいご飯を食べなくてもいい!と思うほど漫画の映画化を織田裕二の世界陸上ばりに憂える漫画が大好きな私としては、こんなに気概を持って作られていたオリジナルの映画作品があったのだと思うだけで「へえ~、映画もたまにはやるじゃん」と、上から目線で感心しました。

このサイトのアクセス解析を見ると「覇王別姫」の感想を求めてくる方が多いのです。こういう、名作なんだけどだいぶ時期がたってる、っていうのの感想を誰かと分かち合いたいときネットっていいですよね。

愛を持って新幹線大爆破をつっこみたい人に見ていただければ幸いです。特に、新橋の喫茶店の火事。

↓U-NEXT今見たら新幹線大爆破も対象作品に入っててたぶん見れると思うけど、一応見る前に作品検索してみるといいです。

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