インターネットを節制しようという本『節ネット、はじめました。』を書いていますが、節ネットは一生続く戦いです。
あらゆる小技を駆使していく地道な努力が求められます。
そんなわけで本日は「SNSと片思い」について考えたいと思います。
SNSで勝てるのはリア充か怒涛のマイペース。「非リアの気にしい」の方が世間は多いはずだ(含む私)
SNSは「かなりの人気者」か、「他人の人気に対し涼しい顔していられるゴーイングマイウェイな人」でなければ火傷します。
ほんとは全然そうじゃないのに自分をゴーイングマイウェイタイプだと言いはる人がいたら「もうよせ」と肩に手を置いてあげたい。
人からの反響なんて気にならないと言いはる人が素直になれって……、ってピロートークしてやりたい。
SNSが教えてくれる、知らない方が幸せでいられたこと
●自分の誘いに気のない返事をした人が、ほかの人にはむしろ自分から積極的に誘っているビッチな姿
●もっと仲良くなりたいと思っていた人が、自分の書き込みは一切スルーで、ほかの人にはむしろ自分から(以下略)
以前、結構バズった同人系のツイートで「私がリプライしても「あざっす」程度の態度なのに、神からリプライされたときははわわ、はわわ、きゅるるん、と態度を変えるアイツが憎くてタマランチ会長」みたいなのがありました。
これバズった理由って「わかる」だったら怖い。
だってこの人、自分は人によってまったく態度を変えないと胸に手を当てて星条旗を前に誓えるのでしょうか。できればお近づきは避けたいという人と、自然と目は物欲しげに潤んでしまうような好きな人とで態度を一致させるなんて罰ゲームです。
「反響」って数も大事ですが質もありますよね。イケてる神からの1リツイートやコメントは、凡夫からのリツイート一個大隊に相当するという。なんてネットって残酷な世界なんだろう。
今日も今日とて「はわわ、●●さんにフォローされたった~」と薄く尿漏れしている人が全国に1000人くらいはいると思う。
これを踏まえて節ネットしてみましょう
これを活かして節ネットテクをしてみましょう。
「この人から好かれたら尿漏れするほどうれしい人」を思い浮かべてみてください。
私も思い浮かべました。
しかし、残念ながらその人はあなたや私に無関心でいていい自由があります。
当たり前です。
あなたにも私にも「え……、別にこの人から好かれてなくていいんすけどww」と思わず苦笑してしまう人から好意を寄せられた時に、無関心でいていい自由があるように。
しかしSNSのこのクソミラクル情報化社会は、袖にした人の日常を追いかけることができてしまうんですね。
SNSさえなければいずれ悟って、ほろ苦さとともにやがて消えていくはずの淡雪のような片思いが、SNSにより成仏できず、毎日見返すことでアイスバーンになっていく恐怖。
なにもこれ、恋愛に限らず友情や仕事においてもこういう片思いとつきあっていくのが人生ですよね。
そして、自分につれなくしたクソ野郎は一族郎党とも地獄の一丁目を永久に彷徨っていてもらわないと、ちょっと困っちゃいますよね。
でもなかなか「自分は地獄の一丁目にいて何をやっても空振りで不幸のズンドコでーす!」とSNSで言う人って少ないと思う。だから自分を袖にした憎いあんちきしょうのSNSを見てたところで、よっしゃ!あいつ今仮想通貨溶かして借金地獄だって!みたいなハッピー展開にはまずならないんですよ。
SNSは本来「淡く切ない片思いを乗り越え大人になっていくはずの人」をストーカーに変貌させる悪魔のシステムです。
だからもう、とにかく見ないことしかない。
「見ても反応しない」なんて無理。見たら絶対反応してそして明日も見たくなる。見ないことが全て。
素晴らしいことに、見なければいずれどうでもよくなるんです。早ければ一週間くらいで。
つれないあの子やいけすかないあんちくしょうのSNSを見る時間で部屋の掃除をしよう。