昔から漫画が好きだったものの、遠い昔、20世紀末はアニメや漫画が好きというのはすなわちカタギからの決別を意味している人がまだ多い世代でした。

モテたかった私は当然封印して生きていたのです。残念なことに、封印しようがしまいがモテない事実に気づくまでそこから10年以上の年月が必要でした。

そんな中でエヴァは、世紀末、「ジブリやちっちゃいころアニメは見たけど」というようなカタギが大人になって興味を持つアニメのパイオニア的存在でした。
だから私もわくわくしてたんですが、あのエヴァのエヴァたる、明朝体がどわーっと出るシーンを見て、
一人ものすごい恥ずかしくなっちゃったんですね。

「恥ずかしくなっちゃった」という感覚って、何かが自分に合わないときの、最・合わないに位置されるものではないでしょうか。
「ムカつく」「嫌悪感を覚える」なら、なんだかんだどっかが好きなんだと思う。
「何がいいんだかほんとにさっぱりわかんない」をも超えた、「恥ずかしくなっちゃった」。

「恥ずかしくなっちゃった」はなかなか挽回の効かない感覚です。
アニメに限らず、ジャニーズ、宝塚、演劇などについて、これらに私は恥ずかしさを感じないものの「恥ずかしい」と思っちゃう人っていると思うし、
その人たちがどのあたりを恥ずかしいかと思うのもなんとなくわかる。

一方私はやたら熱入れてスポーツ応援している人を見ると(サポーターは12人目の選手、感動をありがとう系)結構どぎまぎする。
野球ファンだとそこまで思わないけど、サッカーファンはたまに見ていてドキドキするときがある。
かゆくもないのに頭を掻こうと手がいくのを止められない。恥ずかしいと、人はじっとしていられなくなる。

ちなみにもちろんエヴァが悪いわけでなく、作品と人には相性があるというだけの話です。
むしろ一部の人が「恥ずかしい」と思うくらいの方が、むしろはまる側にしてみたら「さすがエヴァ!そこにシビれるゥ!あこがれるゥ!」に決まってます。

今の18歳なら、もうほんとたくさんアニメにも選択肢あるじゃないですか。
当時はエヴァ無双だったんですよ。遠い昔は。20世紀だからそのころtwitterもないんだから。
ネットそんな発達してないから。スマホないから。
だから、
「こういった「ファンタジー」ってとても自分を支える大きなものだと思っていたのにエヴァがこんなに恥ずかしくなっちゃう自分はオタクでもないのか、じゃあ私って一体何奴?」と18歳の私は、あの明朝体ガー、を見ながらアイデンティティが一人崩壊していたのです。

そして今37歳、キンプリのアニメを無茶苦茶楽しみにしていたんですが「恥ずかしくなっちゃった///」の野郎がまた呼んでもないのにやってきやがりましてね。
はまったらどんだけ楽しかっただろう。TK世代なのに、イージードゥーダンスなのに。

応援上映行く気満々だったのに、このtoo shy shy中年!中年のくせに思春期か!と悔しくてなりません。
もちろん私が恥ずかしくて俯いてしまう個所が、はまる人にとっては「ぶっとんでて最高」とガンギマリのトロ顔になるとこに決まってます。