覇王別姫ネタバレ含むのでちょっと余白を設けました。
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アクセス解析を見たら、「覇王別姫 ラストシーン」で検索している人が、一定数いることがわかりました。
数年くらい前の記事で途中まで書き、続きを書くのをすっかり忘れていました。
時を超え、続きです。

映画を貫くのは
男a→(思慕)→男b←(思慕)←女
の三角関係。
男bと女は結婚しますが、文化大革命の混乱の中での
男bの裏切りで女はあっさり自殺してしまいます。

文革が終わりようやく京劇を踊れるようになり、
50くらいになった男aと男bは誰もいない体育館で覇王別姫を舞います。
冒頭がこの体育館のシーンで、一気に少年時代にまでさかのぼり、
そしてラストにまたこの体育館のシーンに戻ってきます。

ラストシーン。
覇王別姫を舞ったあと、覇王別姫のシナリオで姫がそうする通りに、男aは自らを剣で刺して死にます。
ここであまり男a側は映らず(見たの10年くらい前なんでうろ覚えですが)
倒れた男aを見て叫ぶ男b、そこで映画はブツッと終わります。(見たの10年くらい前なんでうろ覚えですが)
死にゆく男aをここぞとばかりもりもり写さない演出、気が効いてるよなって思いました。

で、恋敵であるところの女が死んで、京劇を踊れなかった文革※も終わり、
平穏な日々が訪れたのになぜ男aは死なないといけなかったのか。

私は男aは人生で一番幸福を感じたから、もうこれ以上の喜びは生きていても味わえないから、と
満足して死んだんじゃないかと思うのです。

京劇の女形のスターとして生きてきた男aです。美形です。
今後生きていったとしても、美貌は衰え、美しく踊ることが日に日にできなくなっていくことを
感じていたのではないかと思います。

男bと自分が、美しく踊れることができたから、
もう未来のどのような喜びよりも、今が最高だと確信して
満足して命を絶ったのではないか、と最初に見たときからそう思っています。

※京劇は伝統文化であることから文革の槍玉にあがり、京劇役者である男a,bと、
京劇役者の妻である女は壮絶なつるしあげを食い、男bは女を裏切る結果となったのです