明るくて爽やかな話が嫌味じゃなく似合うって哀しくて泣ける話を書くのより個人的に高度だと思う。

話が一旦思い切りそれるのですが映画とか小説で女性の心を不快さでざわめかせるためにレイプとか使う手法ってほんっっとうに多いのですが、(『風つよ』はそんな話ではない)これ禁じ手だと思うんです。

女性がレイプシーン見れば生理的に不快で、本能的にイヤですよ。これで心の動く幅を多く取ろうっていうのはなんかずるい。

で、「人が死ぬ」系の泣き路線で行くのも、レイプの嫌悪感で心の幅を取ろうとするのと同じあざとさを感じます。

そんな泣きたいかと。ある本の書評で、「こらえても嗚咽がのどから漏れる」とすさまじい読書感想がPOP掲載されてましたがこれを読んで「ああー、泣きたいっ、よし買おう!」と思う人がいると思うと亡命したい。

そして話はまたブーメランのように戻ってくるのですがこの『風つよ』のさわやかさ。読んだあとああー、爽やかだっ!となるのって、泣ける話やむごい話を書くよりよっぽど難しいと思う。友達の少ない私はキングに泣いた。